2014年8月31日日曜日

全死連



って字面だけ見ると、武装戦線がパッと頭に浮かぶ世代。安直なそのイメージとは全く相反する丸岡和吾さんの個展“全死連”をPulpに見に行ってきた。

              


http://www.kazumichimaruoka.com/
すごくカッコイイワークス。

下顎骨で描かれた卍や“死”の文字をデフォルメにして連なったミニマルな図形は、一貫してモノクロで統一されていて片鱗だけ見るとエクストリームでトライバルのようにも思えるけど、普段は主に陶芸を軸に制作されているとの通り、全体的な佇まいとしては、和の情緒と芳香が煙るようなしっとりとした大人のムードが漂う落ち着いた空間になっていた。


そんな作品郡の中でも、個人的に一番のお気に入りはこれ。一見精妙に描かれた髑髏かと思いきや…

Scottish Fold
反転させると愛らしい猫の顔!

全てシャープペンシルで描かれた柔らかいタッチの水墨画のような傑作。
作家の丸岡さんが在廊されてたので「いつもこんな風に物事をみてらっしゃるんですか?」と尋ねてみたところ「ある日猫を見ていたら、髑髏っぽく見えてきちゃって。」と仰られてた。ちなみに嬉しそうにモデルの猫たちの写メも見せて下さったので、もれなく猫もお好きみたい。


物販も充実していて、ブランドとコラボして作られたアパレルのプロダクトが陳列していた。デザインがハイセンスなのは勿論の事、受注生産されてるだけあって縫製も生地感も良質で抜群、細部にまでこだわりを感じる。




こちらは壮観の頭骨のぐい飲み。酒器って元々は祭祀に使われてたりしてたみたいなので、この形状は案外原点回帰なのかもしれないなぁ、とか思いながら。全部モチーフは同じなのに、一点一点表情が違って味わいがある。

鬼っ子とかも。


初めて丸岡さんの展示を見させてもらって“死”やその象徴である髑髏も、普段は畏怖の対象や疎遠にしがちだけど、みんなそれぞれの身体に備わっていて本来はもっと身近で美しい物なんだな、と再認識。そしてそれを土で焼いてセラミックにする、という発想が、どことなく輪廻転生も彷彿とさせてきてとても興味深かった。
たまたま日が暮れてから足を運んだのだけど、それが丸岡さんの供覧と調和していて、返ってとても居心地良く感じた。クールで情緒豊かな物は、男の子だけじゃなく女の子にもシェアして欲しい。




Pulp

8/30~9/7 *closed:9/3
mon-fri 15:00-20:00
sat-sun 13:00-20:00




2014年8月19日火曜日

NEW ZINE "SUNDAY DRIVER"

TAKE FREE

 9/13、9/14 OU-en THE SO BOOKS さんのイベントに併せてZINEを作りました。 僅かばかりですが、蔵書の中の一冊と共に主催さん側に送らせて頂きます。私がタイトルを模すのは違うと思いましたので、ZINEはいつも通りシンプルに楽しく作らせて頂きました。沢山の本たちに出逢える機会になる事と思いますので、良ろしければ是非イベントに足を運んでみてくださいね。

それと共に、本の寄付だけでも受けつけられております。若いクリエイターの皆さんやご興味ある方は是非特設サイトをご覧になってみてください。

Please,donate your work.So Books is a vintage photography book store in yoyogi-hatimanguu.
June 29,The book store has suffered extensive damage in localized torrential rain for the first time in approximately 30 years.The event which supports So Books will be performed by 3people who loves books.Each of them are professional people to whom each is engaged in a book.
Will you contribute your work.Ship and handling fee will be yours,but the work that you have sent to will be the power of the shop.For my self,I'm going to donate my zine.If you have interest,Please contact it.

マイコーも応援しております。


下記は個人的に設置をお願いしてますお店さんの紹介です。順不同です。


ONLINE lilmag
KYOTO ViOLET AND CLAiRE 京都市下京区早尾町313‐3 五条モール202
LA OOGA BOOGA 943N.Broadway #203, Los Angels, Ca 90012


  MINAMIHORIE visit for 大阪市西区南堀江1-12-2

桃パフェ、めっちゃ美味しいです。

UMEDA bibliotheque 大阪市北区梅田1-12-6 E-ma B1F  


MINAMISENBA  colombo cornershop 大阪市中央区南久宝寺町4丁目3-9


 
KYOBASHI RUM 大阪市都島区東野田1-8‐21 ルミエール京橋1F



NAKAZAKITYOU PARAMEXICO 大阪市北区中崎西1-1-28 済美荘1F

中崎町のローマ字表記、少し迷いました…。店内での撮影ご協力有難うございます。どうぞ宜しくお願いします。

2014年8月18日月曜日

『拡張するファッション』展


現在は香川県のMIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で巡回中の『拡張するファッション』展。
少し日が経ってしまったけど、最初に開催された茨城県、水戸芸術館のクロージングに行ってきた。



この水戸芸術館は背の高い木々に囲まれた場所にあり、森閑の中でも活き活きとしたエネルギーも感じさせられる場所だった。この日は展示にも参加しているCOSMIC WONDERが、以前にNYでも実施したプレゼンテーション、"Cosmic Wonder Restaurant"も行われるという事で、敷地内の芝生では既に準備の様子が窺えた。

まずはオランダのアーティスト、パスカル・ガテン。エントランスに入ると、緩やかなカーブを描く大きな白い壁に紙や布がカラフルに貼られていた。そこには紙や布以外の日々の細やかな物達も飾られていたけど、全体を眺めてまるで服のパターン図のようだな、と思った。そう見えるのにも関わらず、紙に書かれた言葉やくり抜かれた生地達はひどくエモーショナルで大胆で、従来のパターンにある無機質さは一切排されているようにも思えた。この作業を経て作られた、カラフルなお洋服を着用している水戸芸術館の監視員さん達の誇らしげな笑顔からも、このワークショップの意義を感じる事ができた。

その先にあるのがホンマタカシさんの写真による展示。ここには90年代から現在に至るまでのおおむねが展示されていて、すごく時の流れを感じる事ができるのだけれど、それと同時に「90年代」と総括されてしまうあの時代のクリエーションの細やかな機微や動きも、写真を通して思い起こす事ができた。すごく膨大な時代背景の情報が詰め込まれていると思う。次は、初期『Purple』、『here and there』、Nievesのインディぺントな出版物が並ぶ通路へ。形状や厚みなどは様々だったけど、それらが綺麗に並べられた様子は壮観だった。個々の題材は本当に幅も広くて「着る事」には一見遠いようにも見えるけど、名もなき人の作品も含めて自分のやりたかった事の原点は確かにここだと思った。

ミランダ・ジュライも同じ通路でのインスタレーション。映像作品<アトランタ>は見ているうちに、どんどん心許なくなっていく心地がしたけど、結局立ち止まって何度も見てしまった。ここからは「ガーリームーブメント再考」のセクションに入るのだが、繰り返し見ているうちに、もし自分が今多感な時期だったなら?という想像が頭の中を駆け巡っていた。色んな人が参加して作られた<Leaning to Love You More>の展示も、1人1人と会話してるように眺めて楽しむ事ができた。次は、抽象と具象を行き来するような青木遼子さんの展示。自由な曲線のドローイングと、幾何学の線。朗らかな発想と気ままさで作られた、子どもたちが作ったようなクリエーション。複雑に混じり合っていて温かみのある色達は、暮らしにある繊細なやりとりから生まれる色なのだと思う。一方で同じような着想からの視点に置いても、長島友里枝さんの作品達はしなやかでも、殺伐とした空気も孕んでいるように感じた。子どもを産むと女性の生活は意図せずとも、良くも悪くも大きく変わってしまう。でも長島さんと被写体との距離感や、淡々としたドライさがとても好きだ。女性が持つ特有の知覚の転換は本当に興味深い。

続いては、表現の枠を取り外したようなスーザン・チャンチオロの世界へ。
彼女の作品は、服も絵もとにかく何もかもがカラフルで多くの色を多用しているのにいつも純然としている。私の粗末な言葉ではとても形容できないけれど、建物に収まりきれない溢れ出るような彼女のインスピレーションの一部に一瞬触れれたような貴重な体験だった。BLESS/小金沢健人さんの空間は、天井から連なったチェーンにプロダクトが繋がれていた。無骨に見えたチェーンのカーテンは、触れると反して流麗な音を鳴らした。照明も薄暗く落とされていて、少し和の情緒も感じた。BLESSの女の子の鞄のおそらく連合いを個人的に知っていたので、ここにあるプロダクトの活用方法についてしばらく監視員さんと話の花を咲かせた。

そのままアトリエを模したような横尾香央留さんのお直し部屋へ。廻る、という事象はファッションについて不可欠な事のように感じるけれど、古い物を新しい物へ、という発想は元々日本にも土着としてあった事のようにも思う。実際にここでお直しされたお洋服は、その持ち主の元へ帰って行ったそうだ。

神田恵介×浅田政志<卒業写真の宿題>は教室、机、制服、という少女の象徴めいた物に囲まれていた。可能な限り、個人の実録に沿って完成させられたものらしいが、私にはこれが真の「ガーリー」の定義に当てはまるんじゃないだろうか、と思った。写真や映像の中の、女の子達のキラキラを引き出す事に、本当に成功していたと思う。館内最後の展示は試着体験型のジャングルジム<From On Words>。ここだけが唯一撮影が許可されていて、色々自由に、本当にただ純粋に楽しく着用させてもらった。私は個人的に古着特有の風合いが大好きなので、元々の服が持つ記憶や、エピソードを拝見できたのもとても嬉しい体験だった。





途中までしか見る事が叶わなかったが、自然本来の身体に優しい料理を、参加者が持参したものとトレードする<Cosmic Wonder Restaurant>は人間本来の暮らしの形でもある様に思うし、装う事にも通じていると感じた。これからも、これはずっと課題になる事だと思うけど、この日は晴天快晴の空に従って、芝生に寝っ転がって、二胡やオーケストラルなどの演奏を気持ちよく満喫した。

2011年に刊行された『拡張するファッション』は、極めてドキュメンタリーでなお且つ、とても丁寧に綴り纏められた貴重な一冊だ。この本に特化されている90年代のクリエーションに大きく感化された自分にとっても人生の一冊、とも言えるのだけれど、この展覧会はその本が標した道筋のずっと先にあるインターセクションのような場所だった。もちろん展示を通して、色々顧みる場面も沢山あったけど、それは思春期とは似ていて異なる感情だったように思う。表現しがたい事を表現し続ける事、に勇気を持って良いのだと、ひどく初初しくも開放的で清々しい気持ちになれた。

総じてここに展示されているアーティストやクリエーションは、一概に「ファッション」と一括りに出来ない曖昧さも抱えながら、それでもフィジカルに機能して、着る人や見る人のそれぞれの心や感受性に溶け込んで寄りそっている気がした。私達にとって「着る事」は極めてプリミティブな行為だけれど、日々の歩みの証しでもあるような気がする。

そしてまた今展示されているMIMOCAでは、更に新しい展開が繰り広げられている事が林 央子さんご本人のジャーナルによってアップされていて、更にワクワクとした気持ちとともに、そちらにもチャンスがあれば足を運びたいと考えている。
やっぱりファッションは楽しい。



「拡張するファッション」

会期)2014年6月14日ー9月23日
開館時間)10:00-18:00
◎丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
香川県丸亀市浜町80-1

*)詳細は美術館のHPで確認してください。

2014年8月8日金曜日

QFD




のコレクションには毎回ドキッとさせられる。
いつもQFDの展示会に赴くとエキサイトしすぎてしまい、決断力さえ鈍らせてしまうし、アイドルを目の前にした女子高生のようにはしゃいでしまうので自分でもなんだかいたたまれない。
今展示会の写真を見返したら、夢中になりすぎて写真を撮る事を若干放棄した気配すら漂ってしまっている。QFDのお洋服や小物たちは異様な輝きを放ってるのにも関わらず、それらを収めた自分の写真達は凡庸なので悲しい。


「神秘思想教団の舞踏衣装」という今期のテーマは、受け取り方によってはアウトも免れない感もあるけど、このギリギリの危ういラインに立つところがまたこのブランドの魅力でもあると思う。


ウェットスーツにも使用されるウレタン素材を使用したお洋服達は、ボリュームがあって無機質な生地が、アイシーなカラーをよりクリアに見せてると思う。淡いトーンのシャーベットカラーなのにQFDの手にかかると、甘さは皆無で糖度ゼロ、に胸がすく思い。その澱みないシャープさやソリッドさには、いつも胸を打ち抜かれてる。



かと思えば、思わず笑っちゃうような*素材を用いるいたずら心も見え隠れするから、ドメスティックさも持ち合わせたQFDから私は離れる事ができない。今回もまた大いに迷いに迷い、モチーフが施されたビンテージサテンのカットソー二枚とモビールのついたアクセサリーをオーダーした。その内の一枚はデザイナーの山田さん曰く、あまりにもLike A Religionという事でサンプルだったのだけれど、遠くない未来には私の勝負服として活躍してくれる事になると思う。

                                         *例1)ドラムスティック


10数年前にQFDのアクセを取り扱っていたitimiのオーナーのゆかりちゃんと、こないだQFD
についておしゃべりしてたら「やっと時代があのブランドに追いついてきたんやな。」と言っていた。
感性が山田さんとリンクしているように見える彼女は、何でも昔山田さんから頂いた壺を今でもとても気にいって大切にお店に飾っている。当時の事や世相を知る由もない自分には想像しかできないけれど、デザイナーの山田さんとお話していると、物を作るという孤独と覚悟をいつも感じる。

毎日着るお洋服に触れていると、装う、という行為は人生を楽しむ、という上でけっこうな割合を占めている事に気づかされる。視力が悪い自分が、遠目から見ても「あ、山田さんだ!」とすぐ発見できる風体の山田さんは、一瞬ペテン師に見えなくもないが、ヴィーガニズムを地で行く様はさながら魔法使いのような人でもあると心底思う。
QFDのお洋服はエキセントリックでアバンギャルドだけど、いつもとっても着心地が良い。
なので、今より沢山の人が身につければ、世の中がもっと楽しくなる気がする。

著書『株式会社 家族』は「~私も御父さんに認めてもらいたい編」と併せて二冊がLittle moreより刊行。土着的な尼崎を知りたい方にもお勧めの二冊。


大阪でQFDのお洋服やアクセが買える素敵ショップ。

Visit For 大阪市西区南堀江1丁目12-2
open) 13:00~20:00
tel)06 6110 7337


2014年8月1日金曜日

color at fingertips




人生で初めてのネイルモデルを体験してきた。前からカラフルで綺麗な指先の人を見る度、羨みながらも自分のずんぐりした手にはマニキュアなんか似合わないだろうなーと諦めてたけど、今回担当してくれた方のセンスで施術してもらったら、けっこう意外とすんなり自分に馴染んでてイイ感じ。
手先って一日で一番眼につく部位だと思うし、洗濯物とか干していてラメが光に反射とかすると、なんか嬉しくなって気分が高揚する。服とかでもそうだけど、こういう気持ちが生活に潤いをもたらせてくれるんだと思う。

PINK BEIGE+SILVER
施術してくれた川林さんは、ふんわりとされた雰囲気の方でとても愛らしい方だった。終始お話も楽しくさせてもらいヒーリングも同時にされつつ、施術中の二時間快適に過ごす事が出来た。サロンのkolmio+LIMも教室みたいなレイアウトとクリアな空間で素敵。ご興味ある方は上記のリンクから是非。


kolmio+LIM
大阪市中央区南船場4-11-5 コレット南船場402

姉の飼い犬との時間も最大の癒し。

こういう元気いっぱいのビタミンカラーも機会があればトライしたい。


この風船「死にかけです。」って事で戴いたけど外にでるなりパンパンになった。不思議ー。

PUSS  BOOTS "NO FOOLS, NO FUN"



さっきから癒しばかり求めてしまってるやさぐれハーツにこの一枚。フレーズがタイトルにも抜粋されたJohnny Cashのカバーのこの曲、Sasha Dobsonと『…Feauturing Norah Jones』でまんま収録されてるけど、LiveTakeのこちらのがより好み。
「ギターが下手だからできる事が限られてるけど友達同士で楽しいからやってる」ていうNorahのコメント通り全体的に漂うラフでリラックスした大人のゆとりがカッコイイ。四年後の35歳には、自分もNo Fools, No Funとか豪快に楽しめる女性になりたいな。
とにかく最近は、Norah Jonesの燻ってるけどこっくりとした甘い歌声を夜に投入すると、それだけであーなんか幸せって満たされてる。




live動画漁ってたらCatherine Popperがウッドベースも弾いててマジ惚れしそう。