2013年7月6日土曜日

ATP curated by DEERHUNTER ③


 ATLAS SOUND
    stage1 5:30-6:15



ATLAS SOUNDを観るのは日本で観たのを併せて今回二回目。最前狙って四時位に向かったけど、フェンス前はもう待機してる人達でいっぱいだった。なんとかカメラをズームして写せるかな?って位のギリギリ右側の場所をキープ。隣の人を見るとピンクのカツラをかぶってワンピースを着たひげの生えたおじさんだった。集中して観れるンかな、このlive、とか思いながら待ってるとBradfordがステージに登場!しかも今回はシンセのセットだ!東京ではシンセでプレイしてたみたいだけど、過去のATPの映像も私が観たステージもギターセットでこれは念願叶ったり!

ATLAS SOUNDはこれまでギター1本で教会でプレイしたり、舞踊のパフォーマーとコラボしたり、コンテンポラリーアート的なショウをプレイしてて、音のループは確かにサイケでドラッギーなんだけど、同時にピュアネスを蒸留したかのような透き通った清らかさや静謐な印象も持ってた。DEERHUNTERに続きATLAS SOUNDでも黒のかつらと衣装を着用。今期の彼のテーマのなのか、今までの心象とガラッと変わる。 



音はこれまで観たのより格段にスペーシーなシンセサウンドでギターは殆ど弾いてなかったんじゃないかな。「Walk About」や「Shelia」など人気の曲も出し惜しみなく、観客の歓声もヒートアップしていく。「Shelia」は初めて生で聞いて、イントロ聞いただけで感動したんだけど「Walk About」は前回聞いた時とは、はっきし言って全く違う!ボーカルのとり方がまず全然違うというか、声も機械でループさせてるんだけど、Bradford自身の地声でもループさせてるみたい。ものすごいダークサイド目撃した感じ。曲自体は同じはずなのにこうも変えられるもんなのか!?って思ったし、全体的にすごく不穏な空気を孕んでいた。この歪なサウンドと時差ボケもあって倒れそう。演奏中しっかり手元にセットリストは置いていたけど、ATLAS SOUNDとDEERHUNTERとの明確な違いって即興とそうじゃないって所?DEERHUNTERはクラウトっぽいしノイジーな演奏だけども決して、インプロビゼーションじゃないように観えるし、バンド全体でそれを許さないというか妥協しない感じが毎回観る度にする。よく「もう一回最初から!」ってやってるし。

MCは「来てくれてありがとう!」といつものにこやかな彼でホッとした。


ATLAS SOUNDが終ってここでもう1つの楽しみ。アイリッシュビールでものもう!っと思って会場内のバースタンドへ。そこであったのがATPスタッフのTracy!
「私初めて飲むんですけどどのビールがお勧めですか?」ってたまたま隣にいた彼女に聞いたら「私ビールはお腹いたくなるから、飲めないの。だからわからなくてごめんね。でも、あなたなんて名前?」すごい陽気な人だな、かわいいな、と思いながら「ナホっていいます。」と答えると「私はトレーシー!楽しみましょうね!」って言ってくれて、それから私を見かける度に「ナホ!」って笑顔で手を振ってくれた。ずっと1人で行動していたので、彼女の笑顔にはすごく励まされた気がする。やっぱり言葉も違うし、皆はカップルで来てたりするから、知らず知らず孤独も感じていたのかもしれない。聞けば彼女もスコティッシュだそうだ。スコットランド、改めて行きたいなぁ。



後方はこんな感じでみんな寝っ転がってる。私もビールこぼしたくないし座ってCAVERN OF ANTI-MATTER観てたら、Lockettが目の前を通過したので、慌てて声をかける。「こんにちは!」って言うとめっちゃ驚いて「11月には日本に行くのに!」って感じだったけどすぐにハグしてくれた。Lockettはすごくお兄ちゃん気質で、海外に私が1人でこうやってくると「心配!」ってなってるようだ。せっかくなんで自分の働いてるお店のお土産とZINEを託そうとLockettにこの時渡したのだが、JoshやFrankieにも、って言ったらとても嬉しそうだった。年長者のJoshはともかく、若いFrankieの事は弟みたいに可愛がってるんじゃないのかなぁ、と予測。アルバムのジャケットも弟のフォトグラフ使ってたし。二人でしばらくショウを観た後「もうそろそろ行かないと行けないけど、楽しんでね。また、会おう。」っと言って去って行きました。またLOTUS PLAZA観たいなー。

ATP extra


ATP curated by DEERHUNTER にてZINEをディストロしてきた 



もう、すごい忙しい中で五時間位で急いで作ったZINEだったから文章も少ないし、もっとビジュアルイメージも盛り込みたかったのだけどなんとかかんとか、無事持って行って配る事ができた。ATPの主催の人に掛け合ってみたら難なくOK!1つしかない物販に置いてもらえる事になった。まぁ、テキストは全部日本語やけどみんなDEERHUNTERが大好きやから、気に行った人は持ち帰ってくれるやろ、とかノンビリ構えてたらすぐ無くなってた!Thank you so much!


                   ATP限定のTシャツとフラッグと共に。


Arigatou!



あと今回Cinemaのパンフのイラスト・デザインを手がけたPablo Clark。


物販のお手伝いをしてて、自分の作品やZINEも少し販売してた。その間もずっとイラストをサッサッサッサッ何枚も描いてて、それがとてもうまくて釘付け。ちょっと海外の印刷事情とか知りたい事聞いてみようかな、と声をかけたら向こうも、私がZINEを作ってきた事を知っていて快く教えてくれた。お互い「どこの国の人ですか?」で始まったんだけど、彼はスコティッシュで、私は日本人だという事を言ったら、自分の作品を奥から更に持ってきてくれて、それにはグラフィック的なイラストの中に日本語が組み込まれて描かれてた。普段日本にいてあんまし考えた事なかったけど、こうやって見ると日本語って、確かにイラストっぽいなぁ!僅かな時間だったけど、物作りをしてる一人として、すごく共感できた部分もあったしためになった。Pabloの作品を日本に帰ってきてから一枚部屋に飾ってて、ブライトカラーでポップな色彩は子たちにも好評だ。生活のスペースにアートを飾る、って本当に良い事だよね。あとこのBLOGもチェックしてくれたんだって。次のATPもアートワーク担当するみたいだし、また日本に来る機会があれば、色々イラスト見してほしいなぁ。

PABLO+CLARK
inthedarkarcade.tumblr.com




ATP curated by DEERHUNTER ②


さすがに、暇を持て余して待ち時間の間ロビー奥のゲームセンターを散策。それにしても、本当にここは時間が止まったような場所。ATPとかイベントがなければ、もっと閑散とした所なんだろう。Camberでの開催は今回を含めあと3回しかないらしい。インドアの私個人の考えでは、FujiとかCoachellaとか野外イベントに比べればハードルもそう高くないと思うけど、もっと都心よりの会場では継続、ってのは破産とか色々あっての決断なんだろうな。実際に私達も最初は四人一部屋の筈だったけど、結果的に二人一部屋の割り当てになった。またボーっとしてたら、ロビーにタイムテーブルの貼りだしが始まった!これはフェスの毎度の死活問題!急いでチェックしなければ!



うわー、今回もNO AGE。BREEDERSとDEERHUNTERに被ってますやん。なんかNO AGEは本当縁が薄いというか、いつも何かとバッティングしてて、観たいのに諦める事が多いアクト。臍をかむ思いもあるが今回は、後者2バンドを観る事が旅の主旨なので潔く断念した。live終了予定時刻は夜の12時15分。体力的にも無理しちゃだめ。なので、1日目はオープニングを務めるATLAS SOUND→BREEDERS→DEERHUNTERをメインにあとはビール飲んだりちょこまか観れたらいいな、というプランニング。でもこの組み方、Bradfordの意気込みというか気合が入ってるなー、と思う。私もそうやって脳内で気合いを入れてたら、紙を貼りだしてたスタッフのおじさま(多分4ADの人っぽい)がこちらを見てニッコリ。「こんにちは。どこから来たの?」と声をかけてきてくれた。「日本から来ました。DEERHUNTERがとても好きで。」と答えると「おー!日本!大好きだよ!夏に息子が行くんだ。STONE ROSESを観にSommer Sonicにね!」と言っていた。やっぱROSES本場でも人気なんだな。「私は実は、大阪に住んでて会場はわりかし近隣なので私も大阪の方は行くと思います。ROSESは日本でもめちゃくちゃ人気ありますよ。」とか小話に花を咲かせた。この会場についてから初めてまともに人と触れあったような気がした。このおじさまはその後も通りがかる度に蕩けるような笑顔で何回も手を振ってくれた。身体のだるさや慣れない場所での緊張みたいなものも、少し緩まってきたかな。ここで、ようやくチェックイン!



部屋は全然思ってたより良い!フライパンや食器もあるし、トイレットペーパーもひと束だけついてた。電気やガスはトップアップ制で、入口のコンビニみたいな所で買える。「四人だったらきつかったねー。」とか話しながら、二人だし、リビングとベットルームを各一人づつで使用する事になった。一番二人で懸念してた寒さについては暖房があってこれもクリア。快適に三日間過ごせそう。時間もあるし荷物を置いて、Ryeの街まで買い出しにでて、お昼を作って珈琲をいれてゆっくり過ごした。





もちろんパンフを片手に食事。「自炊できる」ってのは、めんどくさい、とお思いの方もいらっしゃるかもしれないが、海外へ旅行する日本人にとってはすごい強みになると思う。イギリスはお水も飲めるけど、硬水だから、あっというまに手とか肌とか荒れる。BLONDE REDHEAD のKazuさんが以前「私達日本人は欧米諸国の人達に比べて身体が弱いと実感します。」みたいな事言われてたし、自分個人としても本当にそう思う。多分、むこうの出来あいばかり食べてたら、まっさきにダウンしてたんじゃないかな。勿論美味しくて栄養価の高い物もたくさんあるんだろうけど、その見極めがなかなか日本でも難しいのに、たった五日やそこらじゃ出来る訳ないよなぁ。これぞ、イギリス!って物ではないけど、普通にローカルのスーパーへ行って、鮮度とか見ながら買い物して。食に関しては今回も充実したしとても満足した。これは本当に重要だと思うし、ホテルに宿泊するのとはまた違う体験ができて楽しかった。


            至る所に海鳥。ちゃんとおこぼれがあるのを知ってる。


ATP curated by DEERHUNTER ①




 「ATPのキュレーターをDEERHUNTERが務める」と昨年聞いた時は、自分の生活環境的に、時期や滞在日数を考えると正直最初は「行けないかな。」と率直に思った。だが、しかし、やっぱりアルバム三枚完全再現liveは観たいでしょっ!日本意外のフィールドで考えても今後はもうなさそう。どうする?どうする?って、しばしテンパった後、自分の中で結論づけた事は「やるだけやってみよう!」という事だけだった。幸いまだ時間はあるし、今から計画を立てたり、周囲にも根気強く説得すれば、可能性はゼロじゃない。そう思い立ったが吉日、というやつで、イギリス五日間の旅の構想が始まった。職業柄「仕事10日間も休むなんてバカじゃない!」って感じでまさに夢物語からスタートしたわけなんだけど、なんとかそこは古今奮闘もして、現実的に遂行する事ができた。やった!
  これを実現できたのは周囲の人達の協力のおかげだ。もう、ほんとに、それなしでは叶わなかったと思う。「理解してくれ」なんて、口が裂けても言えないけれど、とても感謝しているし私は幸福な人間なんだ、と改めて実感もできた。ただ、家族にはこれからも迷惑かけると思う。その為には、私も精いっぱい頑張らなければ。

    そしてお家を出た時点でATPは既に始まってる(なぜならなぜなら、超田舎だから)。        
Londonから「中世の街」と呼ばれるRyeまで鉄道で一時間強。車窓から見える風景は一面田園とおびただしい数の羊。「羊が一匹、羊が二匹…。」じゃなく「羊が百匹、羊が二百匹…。」の世界で、最初は情緒豊かな風景に喜んでたんだけど、途中からありがたみもなくなり写真さえとらずじまいに終わってしまった。あとイギリスに着いた時からずっと感じている倦怠感。ジェットラグがかなりキツイ。去年DCに行った時はこんなの無かったのにな、とか思いながらずっと意識がフワフワしてた。今回同行する事になった人は、プロのデザイナーさんで、深夜まで仕事をこなしていた為、これまたぐっすり夢の中。live前に未だかつてない程、ゆるゆるの道程。しかも初めて降り立った土地で。日本とは違う、という事を意識しないといけない、は国外の旅の常だと思うが、イギリスは人も街の流れも少し日本に似ていて、治安面もかなり良かったと思う。

Ryeに到着し、会場まで続くバスに乗り込む。



RyeからCamberまでバスで二十分位。バスがあるのは一時間に一本で、Camberにはかろうじて小さなコンビニがあるものの、スーパーはRyeの駅前までいかないとない。三日間のキャンプなので、みんなそこで食材やら水やら買ってバスに乗り込むのだが、私達はバスのフリーチケットを持っていたので、先に部屋を見て、何が必要かをチェックしてから買い出しに行く事に。この時点で「ATPに行くのかな?」と思わしきバックパッカーが何人かいたけど、それにしても人少なっ!
同行者は以前、マインヘッドが会場のATPに参加したみたいなのだが、その時もそう思ったみたいだ。「フェス」という規模で考えると確かに厳しいのかな、と思うが、最近よく聞きがちな「インディペンデント」を、こうもはっきりありありと感じさせてくれるイベントもないだろう。まだたった数名だけど、ここにいるのは、自分と同じようにDEERHUNTERがめっちゃ好きで、世界各国からはるばる集った人達なのだと、いたく感動した。はっきし言って、ナード感満載(イギリスではギークか)。
でも、こういうの、嫌いじゃない!!




会場に着いた。日本から何度も調べたりして、楽しみにしてた場所だけど、なんじゃこりゃ?っていうモニュメントがいっぱいのロビー。そんなに古そうには見えないけど、どことない寂びれた空気がB級感をさらに煽る。「マインヘッドもねぇ、変な会場だったよ。ATPはそういうとこ選んでるのかな。予算もあるだろうしね。」と笑いをこらえて呟く同行者。チェックインまでしばらく待ってくれ、とここで待機を命じられ、身体がいっぺんに脱力。外はめちゃんこ寒いし、ここで座って待つことに。同行者は日時も何もかもが関係ない!が仕事のデザイナーさんであるため「ちょっと、仕事しようかな。」とインターネットを端末で開こうしたが「Wi-Fiがまったく繋がんない。」個室で使えないのはまだ解るけど、ロビーでも使えないんだ…。カウンターのお姉さんに尋ねると「ここ繋がんないの。ごめんなさいね。」という事だった。同行者は再度、眠りにつき、私もここは自分ちだ、と思うようにして、ボーっとリラックスして時間が過ぎるのを待ってた。